天気予報で使われている用語を知っていますか?
最初は超基本です。
快晴と晴れと曇りの違いは分かりますか?
最初に「雲量」という言葉を覚えましょう。
「雲量」とは、全天(空全体)のうち、雲の割合がどのくらいかを0から10の整数で表した数値です。
◆快晴…雲量が0か1の場合
◆晴れ…雲量が2から8の場合
◆曇り…雲量が9か10の場合
これは。中学2年で勉強するので、知っている人も多いでしょう。
気を付けたいのは、雲量が8でも晴れなので、雲がかなり出ていても天気予報は
「晴れ」ということになります。
今度は、雨の降り方です。
「弱い雨」、「強い雨」、「激しい雨」ってどんな雨か分かりますか?
弱い降り方から順に並べます。
◆弱い雨…1時間の雨量が3mm未満の雨
◆やや強い雨 …1時間の雨量が10mm以上20mm未満の雨
→ザーザーと降る雨で、地面からの跳ね返りで足元がぬれる程度です。
◆強い雨…1時間の雨量が20mm以上30mm未満の雨
→土砂降りの雨で、ワイパーを速くしても見辛い程度です。
◆激しい雨…1時間の雨量が30mm以上50mm未満の雨
→バケツをひっくり返したように降る雨で、道路が川のようになる程度です。
◆非常に激しい雨…1時間の雨量が50mm以上80mm未満の雨
→ゴーゴーと滝のように降り続くあめで、傘はまったく役に立たなくなります。
◆猛烈な雨…1時間の雨量が80mm以上の雨
→息苦しくなるような圧迫感があり、恐怖を感じるような雨で、車の運転は
危険で雨による大規模な災害の発生するおそれがある程度です。
何となくイメージできましたか。天気記号は「雨」は●ですが、
15mm以上の雨の場合は、「雨強し」の●ツとなります。
ちなみに、長く降り続いても1mm未満の弱い雨を「小雨」、
大雨注意報が出る程度の雨を「大雨」といいます。
では「曇りのち雨」と「曇り時々雨」と「曇り一時雨」の違いは分かりますか?
◆のちは、予報期間内の前とあとで現象が異なるとき、その変化を示す用語です。
「曇りのち雨」は予報の前半が曇り、次第に天気が悪くなり後半で雨が降る
という意味で、逆に最初だけ雨が降るような場合(予報時間の前半4分の1程度)
は、「曇り、はじめのうち雨」という風になります。
◆時々は、現象(この場合は雨)が断続的に起り、その現象の発現期間の
合計時間が予報期間の2分の1未満の時(断続的:現象の切れ間がおよそ
1時間以上)を示す用語です。
◆一時は、現象(この場合は雨)が連続的に起り、その現象の発現期間が
予報期間の4分の1未満の時(連続的:現象の切れ間がおよそ1時間未満)を
示す用語です。
ちょっと、わかりにくいので実例を示してみます。(◎…曇り、●…雨)
● ● ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ これだと、はじめの4分の1が雨なので、
「曇り、はじめのうち雨」になります。
● ● ● ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ これでは、はじめが連続して雨でその期間が
4分の1以上なので、「雨のち曇り」となります。
◎ ◎ ● ● ◎ ◎ ◎ ◎ この場合は、期間の4分の1未満が連続して雨
なので、「曇り一時雨」となり、雨の時間は
1時間未満です。
● ◎ ● ◎ ◎ ● ◎ ◎ これだと、期間の2分の1未満が断続的に雨で
それ以外が曇りなので、「曇り時々雨」となりま す。この場合、時々の後が少なくなります。
◎ ● ◎ ● ● ◎ ● ● 従って、この場合は上とは逆で「雨時々曇り」と
なり、雨の方が多くなります。
次は、時間帯を表す用語です。
「明け方」、「朝のうち」、「夕方」、「宵のうち」、「日中」っていつのことか分かりますか?
早い時間帯から順に
◆午前3時頃まで…午前0時から午前3時頃まで
◆明け方…午前3時頃から日の出頃まで
◆朝のうち…日の出頃から午前9時ころまで
◆昼前…正午の前3時間くらい(9:00~12:00)
◆昼頃…正午の前後それぞれ1時間くらい(11:00~13:00)
◆昼過ぎ…正午の後3時間くらい(12:00~15:00)
◆夕方…15時ころから日没頃まで
◆宵のうち…日没頃から21時ころまで
◆夜遅く…21時頃から24時まで
◆夜…日没から日の出まで。
そして
◆日中…午前9時頃から日没前1時間くらいまで
以上が、時間帯を表す用語です。これは一般的な感覚に近いので分かりやすい
のではないでしょうか。
今度は気温に関する用語です。
「猛暑日」、「真夏日」、「夏日」、「熱帯夜」、「冬日」、「真冬日」って区別がつきますか?
まずはも暑い方からです。1日の最高気温によって
◆猛暑日…1日の最高気温が35℃以上になる日のことです。
◆真夏日…1日の最高気温が30℃以上になる日のことです。
◆夏日…1日の最高気温が25℃以上になる日のことです。
の3つに分かれます。
次に最低気温によって
◆熱帯夜…夕方から翌日の朝までの最低気温が25℃以上になる夜のことです。
→「猛暑日」や「真夏日」の日は、この「熱帯夜」になることが多いです。
◆冬日…1日の最低気温が0℃未満になる日のことです。
そして、一番寒いのが
◆真冬日…1日の最高気温が0℃未満の日のことです。
最後に「平年並」ってどのくらい?
気象庁は、気温や降水量などの観測した30年分の数値を小さい順番に並べて、
小さい方から10番目まで(全体の3分の1)が「低い(少ない)」、
11~20番目(全体の3分の1)が「平年並」、それ以上を「高い(多い)」
と表現し、各階級の出現率が等しく33%(10年)となるように決めています。
現在の区分値は1981年から2010年までの30年間の資料で作成した値で、
区分値は10年毎に更新しています。
ちなみに、「冷夏」や「暖冬」は、これらの階級を用いた表現で、
◆冷夏…夏(6~8月)の平均気温が3階級表現で「低い」場合
→反対に高いときは、「暑夏」
◆暖冬…冬(12~2月)の平均気温が「高い」場合
→反対に低いときは、「寒冬」
を指しています。